21.05.20

職場の受話器を取ると中国語の自動音声が流れている。自動音声特有の溌剌とした発音と整然としたリズムが、音の重なりのなかに余白を持たせている。そこに薄く乾いたノイズのさらっとした質感と、それが言葉も通じないような遠くから、実際に通じていない言…

21.05.19

朝、霧雨が降っていて、鞄の中に押し込んだ傘を掘り出して差すか迷いながら、そういえば梅雨入りしたらしいことを思い出す。例年通りにいけば、梅雨入りしたあたりで自分の誕生日がやってくるはずなのだが、今年は少し早くて、まだ歳を一つ取る準備の整わな…